私たち建設業は、いわゆる3K「きつい・汚い・危険」と言われる産業です。このようなイメージがあるため、慢性的な人手不足や早期離職が建設業界全体で問題になっています。しかし建設業は、社会資本の建設や補修、維持管理を担う産業です。災害を未然に防止したり、実際に災害が発生してしまった時の応急対策・復旧などを行う、皆様の命と安全を守る大切な仕事です。
「命を守る」と聞くと、警察や消防・救急などを連想される方が多いと思いますが、実は建設業も同じ「命を守る」仕事をしています。また、建設業は、このような特性上、各地に存在しており、その地域での雇用を創出し、経済を支える産業として大切な役割を果たしています。
このような重要な産業ですので、国はこの担い手不足解消に向けて新3Kを打ち出しました。それが「給与・休暇・希望」です。十分な給与と休暇の確保、そして建設業の将来に希望が持てる様な施策を進めて行くというものです。
こういった流れを受けて、当社においても働く社員の皆様の満足度を高め、ひいては顧客の満足度を上げて行く取り組みを行っております。
建設業は安全に工事を進め、確かな品質の構築物を造り上げるために、沢山の書類を作成する必要があります。また、天候や工事現場の作業環境など、会社や現場担当者の努力ではどうする事も出来ない部分があります。この事が長時間労働の常態化に繋がりかねない要因となっています。これを低減、解消するべく、当社として取り組んでいる事が2つあります。
1つが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の推進です。DXとはデジタル技術を活用して業務内容や組織そのものを変革させることです。DXを施工計画や設計、施工などそれぞれの段階で導入することで、生産性の向上に繋がります。
DXを導入して業務効率化に努めれば、一人当たりの労働時間が大幅に削減されるため長時間労働の問題の解決に繋がり、社員の皆様がより働きやすい環境にする事が可能です。
例えば、施工データを社内サーバーで共有して事務作業を削減したり、タブレットを使って遠隔から現場や図面確認を行い移動時間を削減したり出来ます。
もう1つが「建設ディレクター」の配置運用です。建設ディレクターとは、IT技術を活用してバックオフィスから現場を支援する新しい職域です。工事施工に関する提出書類の作成やデータの収集分析、ICT業務などを行います。現場とオフィスを繋ぎ、支援することで、現場技術者が品質管理などに集中する環境を作ります。
この2つの取り組みを、大きな柱として会社全体の働き方を見直し改善し、同業他社には無い働きやすい職場を作り上げて行きます。